TEIJIN TEIJIN
医療機関を探す

【第2回】
朝の目覚めが悪く、日中も眠い幼馴染。女性でもSASになるの?

Q1 SASとは?

パパ

最近、私の友人があまり眠れていないと悩んでいました。彼女、仕事中にすごい眠気に襲われるらしいんです。パパと症状が似ているように感じたのですが、女性でもSASになることがあるんでしょうか?

内村先生 監修:内村 直尚 先生
久留米大学 学長 医学部 神経精神医学講座 名誉教授

女性もSASになる可能性はあります。
SASは太った男性がなりやすい病気と思われがちですが、やせている人でも、女性でもなりうるんです。やせている人にはアゴが小さい人がいますが、その場合は気道が閉塞しやすくなることがあるからです。
特に女性は妊娠、更年期などライフステージの変化によって、ホルモン、解剖学的、生理学的変化により睡眠の悩みを抱えやすいんですよ。
そのため、実はSASでも気づきにくいことがあります。

SASの定義

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome):

睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し、その結果、日中傾眠などの種々の症状を呈する疾患の総称です。
一晩7時間の睡眠中に、30回以上の無呼吸がある(10秒以上の呼吸気流の停止)。または、1時間あたりに5回以上の無呼吸がある場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

SASの重症度

SASの重症度判定には、無呼吸に低呼吸を加味した無呼吸低呼吸指数(AHI=Apnea Hypopnea Index)が用いられます。

無呼吸低呼吸指数(AHI) 5回以上15回未満=軽症
15回以上30回未満=中等症
30回以上=重症

Guilleminault C. et al: Annu Rev Med 1976; 27: 465-484.

監修:久留米大学 学長 医学部 神経精神医学講座 名誉教授 内村 直尚