TEIJIN TEIJIN
医療機関を探す

中枢性睡眠時無呼吸症候群(central sleep apnea syndrome ; CSA又はCSAS)は、脳幹部呼吸中枢の障害、呼吸筋の障害、血中酸素分圧の制御にかかわる化学受容体の障害など、脳器質性疾患や心循環器疾患を背景におこります。中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)では呼吸運動自体が停止するために、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome ; OSA又はOSAS)に特徴的な「いびきをかく、いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかき始める」といった症状はなく、起床時の頭痛や日中の眠気などがみられます。

〈参考資料〉
厚生労働省. 健康づくりのための睡眠指針検討会報告書. 2003.03
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/s0331-3a.html[2025年3月閲覧]

睡眠中に30%以上の気流の低下が10秒以上あり、3%以上の酸素飽和度の低下あるいは覚醒反応がある場合を低呼吸と判定します。閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)では、気道(主に咽頭)が不完全に虚脱した場合に低呼吸がみられます。

〈参考資料〉
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会 編: 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020, 南江堂, 2020; 2.

血液中の酸素が減少した状態を低酸素血症と呼びます。主な症状は息切れ(呼吸困難感)で、重症の場合は日常生活を送ることが困難になります。治療法として、原疾患の治療を行うとともに、酸素療法や日常生活の指導などの呼吸リハビリテーションが行われることがあります。

〈参考資料〉
日本呼吸器学会ホームページ(慢性呼吸不全の項より抜粋)
https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/h/h-02.html[2025年3月閲覧]

糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が多くなりすぎる病気です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や虚血性心疾患になりやすくなります。また3大合併症として、網膜症、腎症、神経障害があり、失明や透析につながる病気でもあります。糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気です。
糖尿病には1型と2型があります。1型は、自己免疫疾患などが原因でインスリン分泌細胞が破壊されるもので、インスリンの自己注射が必要です。一方で、2型は、遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症します。糖尿病の多くは、この2型です。そのほかに、他の病気や薬によるものや、妊娠糖尿病があります。

〈出典〉
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-002.html[2025年3月閲覧]
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-048.html[2025年3月閲覧]

監修:久留米大学 学長 医学部 神経精神医学講座 名誉教授 内村 直尚