ESSはEpworth Sleepiness Scaleの略語で、エプワース眠気尺度とも呼ばれています。日中に患者さんが感じる眠気を測定する尺度で、眠気の自己申告式の評価法として臨床で最も広く用いられています。読書など日常生活において眠気をもたらすような8つの場面を想定し、各場面における眠気のレベルを4段階で評価します。 ESSは日中の眠気の評価に有効である一方、眠気の経時的変化は評価できません。
〈参考資料〉
日本地域看護学会誌 Vol.19 No.1, 2016; 84-87
http://jachn.umin.jp/pdf/chiikikangoindex/
No11_suimin.pdf[2025年3月閲覧]
PSGはpolysomnographyの略語で、終夜睡眠ポリグラフ検査とも呼ばれ、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の確定診断に用いられます1)。この検査では、脳波、電気眼球図、心電図などを終夜にわたり同時に記録測定することによって、睡眠と覚醒の区別、睡眠の質と量の評価、睡眠時無呼吸をはじめとした睡眠障害の同定、重症度を評価することができます2)。
〈参考資料〉
1)睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会 編: 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020, 南江堂, 2020; 31.
2)日本睡眠学会: 睡眠ポリグラフ検査の重要性に関する意見書,2015
https://jssr.jp/files/statement/seimei_kaitei_20151113.pdf[2025年3月閲覧]
SpO2は経皮的酸素飽和度と呼ばれ、血中のヘモグロビンのうち酸素が結合しているヘモグロビンの比率(SaO2:動脈血酸素飽和度)を経皮的に測定した値です。パルスオキシメーターを使用し、皮膚を通して光の吸収度を測定します。健康な方の標準値は約96~99%とされています。90%未満は呼吸不全の状態であり、心臓や脳などに充分な酸素が供給されず障害が起きることもあります。
〈参考資料〉
日本呼吸器学会: よくわかるパルスオキシメータ, 2021年改訂第2版; 3
https://www.jrs.or.jp/file/pulse-oximeter_general20211004.pdf[2025年3月閲覧]