本文読み上げ開始
  1. TOP
  2. /
  3. いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のよくある質問 いびきについて

専門医がお答えします!いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のよくある質問

いびきとSASに関する様々な疑問を、SAS治療の専門医が解説します。

SASにまつわる不安やなぜ?を一緒に解決しましょう!

久留米大学学長
久留米大学医学部 神経精神医学講座
名誉教授
内村 直尚

家族に寝室を別にされるくらいいびきがひどいです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)でしょうか?

それ程の大きないびきをかいているのであれば、SASの可能性は高いと言えます。
またいびきだけでなく無呼吸状態になっていないかどうかが問題ですが、寝ている間の無呼吸にご自身で気づくのは非常に困難です。ご家族と寝室が別だと残念ながらご家族も無呼吸に気づくことができないでしょう。
医療機関で検査を受けることを強くお薦めします。

いびきや眠気がなければ、睡眠時無呼吸症候群(SAS)ではないですか?

いびきや眠気がないからといって、SASではないとは言いきれません。重症でも自覚症状を感じないケースもあります。
眠気の強さの感じ方は、かなり個人差があります。眠気が慢性的になっていると眠気の強弱を感じにくい場合もありますし、寝ている間のいびきには自分ではなかなか気づけません。
SASは周りから指摘されて初めてその病気に気づくケースも多くあります。
周りからいびきや無呼吸を指摘されたことがある、またはこちらでご紹介している症状に心当たりがある場合には、受診をご検討いただくことをお薦めします。

いびきは病気ですか?いびきをかくこと自体が身体に悪いのですか?

身体にとっては負担になっています。
いびきは、気道が狭くなっているサインです。狭くなった気道からは身体に必要な空気を十分取り込むことができません。身体に必要な酸素が不足すると、様々な合併症につながる危険性があります。
さらに、いびきをかくことで睡眠そのものも浅くなり熟睡を妨げる原因にもなります。

いびきをかきやすい体型、骨格はありますか?

口・鼻・喉まわりの形状の特徴として、首が短くて太い、顎が小さい(小顎症)、口蓋垂(のどちんこ)が長い、舌が大きい、鼻中隔湾曲症(鼻が曲がっている)などが挙げられます。
さらに、後天的な生活習慣もいびきの発生に大きく関与しています。

いびきをかきやすいかどうか、自分でチェックする方法はありますか?

上気道が形体的に狭いかどうか、ご自身でチェックする方法があります。
鏡の前で大きく口を開けて舌を下に出してみましょう。このときに口蓋垂(のどちんこ)がどれくらい見えているかが上気道の狭さの目安の1つになります。
詳しくはワンポイントチェックのページをご覧ください。

お酒を飲んだ日はいびきをかいているようです。問題でしょうか?

お酒を飲んだときは喉まわりの筋肉が緩むので、気道が狭くなりやすくなります。いびきは空気の通り道である気道と、気道を通ろうとする空気との間で生じる摩擦音ですから、お酒を飲んで気道が狭くなったときにいびきをかく、という現象それ自体は異常なことではありません。
ただし、飲酒が日課で毎日のようにいびきをかいている、という場合は少し注意が必要でしょう。
周りから「呼吸が止まっていた」と指摘されるような場合は、一度受診されることをお薦めします。

自分がいびきをかいているかわかりません。
自分のいびきに気づくためのポイントはありますか?

いびきがひどくなると、「口呼吸」になりやすくなります。起床時の喉の痛みや口の乾燥は口呼吸でみられる所見なので、思い当たる場合は注意が必要かもしれません。
また、最近は睡眠やいびきの状態を記録するアプリなども開発されています。ご自身の睡眠の状態を把握するためにうまく取り入れてみるのも良いでしょう。

いびきの改善に、枕は役立ちますか?

枕の高さや形状によっては気道を広く保ち、結果的にいびきをかきにくくすることは可能です。
仰向けよりは横向きで寝た方が気道を広く保てるため、抱き枕の使用を提案する場合もあります。
いびきは周りへの迷惑や音をなんとかしたいということばかりが注目されがちですが、一方で、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重要なサインであることも心に留めておく必要があるでしょう。

  1. TOP
  2. /
  3. いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のよくある質問 いびきについて

このページのTOPへ