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心筋梗塞は、動脈硬化によって心臓の血管に血栓(血液の固まり)ができて血管が詰まり、血液が流れなくなって心筋の細胞が壊れてしまう病気です。胸に激痛の発作が起こり、呼吸困難、激しい脈の乱れ、吐き気、冷や汗や顔面蒼白といった症状を伴うことがあります。痛みは20分から数時間にわたることもあります。激痛は胸だけでなく、胃のあたりや腕、肩などにも起こることがあり、これを放散痛と言います。心臓の血管が一瞬で詰まると、突然死することもあります。

〈出典〉
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/
metabolic/m-05-005.html[2025年3月閲覧]

睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome ; SAS)は、睡眠関連呼吸障害に含まれる病気です。SASには無呼吸中にも呼吸をしようとし、通常いびきをかく、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome ; OSA又はOSAS)と無呼吸中に呼吸をしようとしない中枢性睡眠時無呼吸症候群(central sleep apnea syndrome ; CSA又はCSAS)があります。SASの患者の約9割はOSAであり、最大の要因は肥満とされています。
睡眠時に呼吸が止まることで眠りの質が悪くなり、日中に強い眠気が出現します。また血液中の酸素濃度の低下により、心臓や血管に負担がかかり、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こす危険性が高まります。さらに睡眠不足によるストレスにより、高血圧、糖尿病などの生活習慣病も引き起こされます。

〈参考資料〉
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会 編: 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020, 南江堂, 2020; 2.
健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会: 健康づくりのための睡眠ガイド2023. 令和6年2月.
https://www.dietitian.or.jp/trends/upload/data/342_Guide.pdf[2024年12月閲覧]

一般的に、症状の現れていない人に対して、病気を見つける目的で行う検査のことを、スクリーニング検査と呼びます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合は、中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の診断を目的として行う自宅でも実施可能な簡易モニターを用いる検査のことです。
睡眠中のいびきや無呼吸、日中の眠気、起床時の疲れなどの自覚症状を評価する質問紙のほか、簡易モニターによる検査なども合わせて行われ、確定診断のためにより詳しい確定が必要とされた場合には終夜睡眠ポリグラフ(PSG)が行われます。

〈参考資料〉
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会 編: 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020, 南江堂, 2020; 38.
令和6年度診療報酬改定 第2版
https://medical.teijin-pharma.co.jp/medicalsystem/ms11/ms11.html[2025年3月閲覧]
無呼吸なおそう;睡眠時無呼吸症候群(SAS)の簡易検査
https://659naoso.com/medical/examination/simple[2025年3月閲覧]
Berlin Questionnaire
https://static1.squarespace.com/static/5887d4816b8f5b3399ed8c2f/t/5c06152503ce64cab87a0577/1543902501976/Berlin+Questionnaire.pdf[2025年3月閲覧]

生活習慣病は、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と厚生労働省では定義されています。生活習慣病に該当する病気はさまざまありますが、健康増進法では「がんおよび循環器病」、厚生労働省の施策である「健康日本21」では「がん、循環器病、糖尿病、COPD等」が該当しています。

〈参考資料〉
厚生労働省.健康日本21(第三次).
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21_00006.html[2025年3月閲覧]
厚生省・公衆衛生審議会.生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について(意見具申). 平成8年12月18日.
https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/0812/1217-4.html[2025年3月閲覧]

監修:久留米大学 学長 医学部 神経精神医学講座 名誉教授 内村 直尚